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長所

正確な軸力管理ができる

 

高い締付精度

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前述の通り、ボルト締結の目的はボルトを伸ばす事と言えます。トルク法でボルト頭、又はナットを回転させてボルトを伸ばす場合は 、JIS B 1083「ねじの締付け通則」等を参考とし得られる軸力を算出しますが、同時に摩擦係数を引数に取ります。 この摩擦係数は不確かなもので、その結果、同条件のボルトを締付けても得られる軸力にはバラつきがでます。この軸力のバラつきは締付係数:αa = Fmax / Fminと定義され、比較的安定している摩擦係数値 0.08~0.16の場合 (区分B)でも 、締付係数は1.6~2.0と言われています。(参考 VDI 2230) つまり、トルク法の場合、フランジの円周上に並んだボルトの内、最も軸力の小さいボルトと最も軸力の大きいボルトの差は倍程である可能性があると言えます。反対に、ボルトテンショナーによるストレッチ法では、直接ボルトを軸方向に伸ばして軸力を発生させる為、摩擦の影響を受けずに高精度な軸力管理を行うことが可能です。

 

ねじりによるせん断応力が発生しない

トルク法によるボルト締結の場合、ボルトにはねじりによるせん断応力が発生してしまいます。 これはボルトにとってはあまりいい状態とは言えません。単純に張力を加えた場合は、引張応力が降伏点に達した所でボルトは降伏します。とても単純です。一方、せん断応力が発生している場合は、引張応力とせん断応力を合成した、相当応力(Von Mises応力)が降伏点に達した所で降伏します。これは単純な足し算ではありませんが、より小さい引張応力で降伏してしまうことを意味します。別の表現をすれば、ボルトが弱くなると言えます。また、ボルトのねじれは緩みの原因にもなります。ストレッチ法では、直接ボルトを軸方向に伸ばす為、せん断応力が発生しません。

意外に高い作業効率

ボルトテンショナーによる締め、緩め作業は効率が悪いと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、 実際はトルク法と比べても遜色ありません。確かに最もシンプルな構造のボルトテンショナーは、作業毎に油圧ピストンを原点復帰させる必要があり、作業に時間が掛る場合もあります。しかし、ITH製ボルトテンショナーには作業効率を高める為の様々な機能が標準装備されており、短時間でボルトの締め、緩め作業が可能です。(参考例:M56ボルトの締付時間 45秒/本)

摩擦とねじりの理由から、大型ボルトの締結にトルク法が使われることは少ないのですが、ボルトテンショナーを用いたストレッチ法の他に高周波ボルトヒーターを用いた 加熱法 も多く使用されています。原理的にはストレッチ法と同じで、油圧でボルトを伸ばす代わりに、ボルトを直接加熱し伸ばす方法がとられています。ボルトヒーターによる加熱は15分程度ですが、ボルトの伸びを測定し正しい軸力が得られた事を確認する為には、ボルトが完全に冷えるのを待つ必要があり、冷却に日数を要する場合があります。また、冷却後の伸び測定で目標軸力から外れていた場合は、最初からやり直しとなります。「時は金なり」ということを考えれば、短い作業時間、作業日数を可能にするボルトテンショナーは、十分高効率で競争力のある選択肢のひとつであると言えます。

確かな安全性

ボルトテンショナーに限らず、油圧トルクレンチ、油圧ジャッキ、油圧ナットスプリッターなど、高圧を使用する油圧工具はどれも危険です。しかし、弊社は世界で初めてボルトテンショナーを製品化した会社の責任として、安全に関する様々な国際特許を取得し、万が一の際にも作業者を保護する様々な安全装置を弊社ボルトテンショナーに標準装備しています。また、事故、故障、ヒヤリハットなどを未然に防止する為、模擬フランジによるトラブルシューティングを含めた実践的なトレーニング、現場への操作指導員の派遣、安全講習の実施など、日々、安全に関する研究及び啓蒙活動を行っています。「安全は全てに優先します」